Mitsubishi Q03UDVCPU(Client) & Mitsubishi FR-E820-EPA(Server) : Ethernet/IP Explicit

PLC

三菱電機 Q03UDVCPUと三菱電機 FR-E820-EPAを、Ethernet/IP(Explicit)で接続します。
Q03UDVCPUの内蔵Ethernetポートから自作のExplicitメッセージを発行するプログラムを実装し、FR-E820-EPAを制御します。

Explicitメッセージの中身はMolexのEIP Toolを使用してUCMM通信を行った際のパケットをWiresharkでキャプチャした内容を解析して作成します。

1 構成
2 FR-E820-EPAの設定
2.1 IPアドレスの設定

FR-E820-EPAのパラメータ1434~1437にIPアドレス192.168.250.2を設定します。
Pr.1434:192
Pr.1435:168
Pr.1436:250
Pr.1437:2

2.2 Pr.1427~Pr.1430 Ethernet機能選択1~4の設定

Ethernet/IPを有効にするため、Pr.1429 を “44818”(Ethernet/IP)に変更します。

2.3 Ethernet 操作権指定 IP アドレス(Pr.1449 ~ Pr.1454)の設定

Q03UDVCPUからの操作を可能にするため、以下のように設定します。
Pr.1449:192
Pr.1450:168
Pr.1451:250
Pr.1452:39
Pr.1453:9999
Pr.1454:9999

3 Q03UDVCPUの設定
3.1 PCパラメータ設定

PCパラメータの内蔵Ethernetポート設定を以下のように設定します。

オープン設定のNo.3を以下のように設定します。

“設定終了”でPCパラメータを閉じます。

3.2 設定の書込み

”オンライン”から“PC書込”でパラメータとプログラムを書き込み、CPUリセットします。

3.3 通信プロトコルの作成

Molexの”EIP Tool”を使用してパソコンからQ03UDVCPUへUCMMメッセージを発行し、Wiresharkでキャプチャしたパケットの中身を解析して以下のような通信プロトコルを作成します。

GX-works2のリモート操作でCPU動作モードを“Stop”にします。
通信プロトコル支援機能のオンラインから“ユニット書込”を選択し設定を書き込みます。

CPUリセット操作を行います。

3.4 プログラムの作成

「QnUCPUユーザーズマニュアル(内蔵Ethernetポート通信編):6.2 設定方法 」を参考に、通信プロトコルを実行するラダーを作成し書込みます。

4 動作確認

周波数設定3.33Hz(100r/min)で正転始動します。

① コネクションオープン。
② プロトコル番号2“ListService”からプロトコル番号3“RegisterSession”を連続実行して“SessionHandle”を取得。
③ プロトコル番号4を実行し、FR-E820EPAの拡張速度制御入力の現在値を取得。
④ プロトコル番号5を実行し、FR-E820EPAに周波数設定値を書込み正転始動。
⑤ プロトコル番号6を実行し、FR-E820EPAの正転停止。
⑥ プロトコル番号10を実行して切断。

5 参考文献

三菱電機:FR-E800 取扱説明書(通信編)
三菱電機:Q対応Ethernetインタフェースユニットユーザーズマニュアル(基本編)
三菱電機:QnUCPUユーザーズマニュアル(内蔵Ethernetポート通信編)

以上。