OMRON NJ501とSiemens S7-1200をEthernet/IP(Implicit)で接続します。
S7-1200用のEthernet/IP(Implicit)通信機能を実現するサンプルプログラムが提供されているのでこれを利用します。
CJ2MをScanner(Originator)としてS7-1200のInstanceIDを指定して設定します。
1 構成
2 S7-1200の設定
2.1 サンプルプログラムのダウンロード
参考文献に記載のSiemens社のサイトから今回使用するサンプルプログラムと、EDSファイルをダウンロードします。
2.2 S7-1200の設定
TIA Portalの“プロジェクト”→“リトリーブ”からダウンロードしたZIPファイル内のプロジェクトファイルを選択し開きます。
プロジェクトの”デバイスとネットワーク”を開き、今回必要なS7-1200以外は削除します。
今回使用するS7-1200の機種がサンプルと異なるため、“デバイスの変更”で修正します。
S7-1200のIPアドレスを以下のように変更します。
プログラムブロックに予め作成された定周期割り込み“taskEnetAdapter[OB30]”内にある“LCCF_EnetAdapter”によってEthenet/IPのAdapterとしての機能を実現しています。
入力“Inputs”、“Outputs”、“Configuraion”に割り付けられた変数のデータタイプに入力された配列要素数でOMRON側に設定するタグのサイズが決まります。
2.3 設定の書込み
S7-1200とパソコンをオンライン接続し、TIA Portalから書込み操作を行います。
3 NJ501の設定
3.1 IPアドレスの設定
以下のようにIPアドレスを設定します。
3.2 グローバル変数の作成
以下のように変数を作成します。
作成したネットワーク変数のタスク間排他制御設定を行います。(推奨)
後述するNetwork Configuratorでの設定に必要なタグ一覧のCSVファイルをエクスポートしておきます。
“ツール”の“グローバル変数のエクスポート”から“Network Configurator”を選択し、任意の場所にCSVファイルをエクスポートします。
3.3 設定の書込み
NJ501をパソコンと接続し、SysmacStudioで書込み操作を行います。
3.4 Network Configuratorの設定
Network Configuratorを開き“EDSファイル”→“インストール”からS7-1200のEDSファイルを選択しインストールします。
“ネットワーク”から接続し“アップロード”で構成を読み出します。
読み出した構成上のNJ501をダブルクリックし“デバイスパラメータの編集”ウィンドウを開きます。
“タグセット”タブを選択し、“ファイル操作”から“ファイルからインポート”を選択し、前述したCSVファイルを選択します。
“はい”。
“はい”。
“コネクション”タブを選択し、未登録デバイス一覧のS7-1200を選択し、ウィンドウ中央の下矢印ボタンを押して登録デバイス一覧に移動させます。
登録デバイス一覧のS7-1200をダブルクリックしてコネクション割付ウィンドウを開きます。
コネクションI/Oタイプに“Extended Speed Control”を選択し、タグを下図のように設定し“登録”を選択します。
続いて新しいコネクション割付ウィンドウが開きますが、“閉じる”で終了します。
“デバイスパラメータの編集”ウィンドウを“OK”ボタンで閉じます。
“ネットワーク”から“ダウンロード”を選択し設定を書き込みます。
4 動作確認
TIA Portalの“AdapterData[DB4]”を開き“Inputs[0]”に“99”を書き込みます。
SysmacStudioでウォッチウィンドウに“S7_1200_input[0]”を登録しモニタし、“99”が書き込まれていることを確認します。
SysmacStudioでウォッチウィンドウに“S7_1200_output[0]”を登録し“99”を書き込みます。
TIA Portalで“AdapterData[DB4]”を開き“Outputs[0]”に“99”が書き込まれていることを確認します。
5 参考文献
以上。