OMRON NX-EIC202,NX-SL3300, EMG2chx1,RSTx1,G7SAx2

SAFETY

OMRONのEthernet/IP通信カプラNX-EIC202にセーフティコントロールユニットNX-SL3300を装着してスタンドアロンの安全コントローラとして動作させます。


EtherCAT通信カプラにNX-SL3300を装着する場合はEtherCATマスタが必要ですが、Ethernet/IP通信カプラに装着することでマスタ不要の単独のセーフティコントローラとして使用できます。

本稿の構成ではFSoE(Safety Over EtherCAT)やCIP Safetyが使えず、工程間インターロックを通信経由でやり取りできないのでスタンドアロンにならざるを得ないのですが、複数装置間で安全信号を共有する必要が無い単独機向けのG9SPに近い存在になるかと思います。

1 構成

2 設定

SysmacStudioを起動し“新規プロジェクト”を作成します。

ユニットバージョンを選択し“OK”。

“構成・設定”の“NX-EIC202”をダブルクリックして編集画面を開き、ツールボックスからユニットを追加します。

マルチビューエクスプローラのプルダウンから“new_SafetyCPU0”を選択します。

“構成・設定”から“NX-SID800”の“セーフティスレーブユニットパラメータ設定”を開き、以下のように入力機器を割り付けて機器のコメントを入力します。

同様に“NX-SOD400”の“セーフティスレーブユニットパラメータ設定”を開き、以下のように出力機器を割り付けて機器のコメントを入力します。

“I/Oマップ”を開き、“NX-SID800”を右クリックして“デバイス変数生成”を選択します。
(実務では電気図面上の線番を意識した変数名にするかと思いますが、ここでは特にこだわりが無いので自動生成した変数を使用します)

同様に“NX-SOD400” を右クリックして“デバイス変数生成”を選択します。

3 プログラムの作成

ツールボックスからファンクションブロック等を選択してプログラムを作成する通常の手順でもよいですが、ここでは“自動プログラミング”機能を使ってみます。

“POU”の“プログラム”を右クリックし“自動プログラミング”を選択します。

以下のように設定します。

“生成”。

“OK”。

以下のような“AutoProgram1”が追加されます。


このままでは不完全なので修正を加えます。

参考文献記載のOMRONマニュアル「A-3 使用用途例」でも行われているように、ファンクションブロックの“Activate”に通信正常の変数を割り付けます。

ファンクションブロック“SF_EDM_0”の入力“S_EDM1”と“S_EMD2”に割り付ける変数をG7SAのフィードバック接点用変数に修正します。

最初から存在する不要なプログラムPOU“Program0”は削除します。

“はい”。

“プロジェクト”から“ビルド”を選択しエラーが無いことを確認します。

4 セーフティシミュレーション

シミュレータ上でセーフティリレーG7SAのフィードバック接点のON/OFFが安全出力のON/OFFと自動的に連動するように設定します。

“シミュレーション”の“フィードバック設定”を選択します。

フィードバック設定の中で右クリックし“新規作成”を選択します。

以下のように、セーフティリレーG7SAのフィードバック接点入力と安全出力の変数を選択します。

“表示”から“セーフティシミュレーションウィンドウ”を選択し“セーフティシミュレーション”の“実行”ボタンを選択します。

“OK”。

“はい”。

“OK”。

以下のように変数値を操作し正常に動作することを確認します。

5 Ethernet/IP通信カプラユニットNX-EIC202への書き込み

パソコンとNX-EIC202をUSB接続します。
“new_SlaveTerminal_0”の編集画面を開き、NX-EIC202ユニットを右クリックして“通信カプラ接続(USB)”から“オンライン”を選択します。

“OK”。

NX-EIC202ユニットを右クリックして“通信カプラ接続(USB)”から“設定の転送(パソコン→通信カプラ)”を選択します。

“構成情報+ユニット動作設定+ユニットアプリケーションデータ”を選択します。

“はい”。

“OK”。

6 セーフティコントロールユニットNX-SL-3300への書き込み

“new_SafetyCPU0”を選択し“コントローラ”から“動作モード”の“プログラムモード”を選択します。

“はい”。

“OK”。

“OK”。

“new_SafetyCPU0”を選択し“コントローラ”から“動作モード”の“デバッグモード”を選択します。

“はい”。

“はい”。

“OK”。

“OK”。

“はい”。

“OK”。

コントローラステータスに異常が無いことを確認します。

“コントローラ”から“デバッグ”の“開始”を選択します。

デバッグモード運転中になるので、実際にリセットボタンを押下してセーフティリレーG7SAがオンすること、非常停止でオフすることを確認します。

“コントローラ”の“妥当性確認”を選択します。

“はい”。

“OK”。

“OK”。

“コントローラ”から“動作モード”の“運転モード”を選択します。

“はい”。

“はい”。

“OK”。

“OK”。

7 参考文献

OMRON:NX-SL□□□□/SI□□□□/SO□□□□セーフティコントロールユニット ユーザーズマニュアル(SGFM-710Z)

以上。