Mitsubishi Q03UDVCPU(Client) & OMRON NJ501(Server) : Ethernet/IP Explicit

PLC

三菱電機Q03UDVCPUとOMRON NJ501CPUを、Ethernet/IP(Explicit)で接続します。

Q03UDVCPUの内蔵Ethernetポートから自作のExplicitメッセージを発行するプログラムを実装し、NJ501内に宣言したネットワーク公開変数への読み書きを行います。

Explicitメッセージの中身はMolexのEIP Toolを使用してUCMM通信を行った際のパケットをWiresharkでキャプチャした内容を解析して作成します。

1 構成
2 NJ501の設定
2.1 内蔵Ethernet/IPポート設定

内蔵Ethernet/IPポートのIPアドレスを以下のように設定します。

2.2 ネットワーク公開変数の作成

グローバル変数に以下のような変数“Var01”を作成します。

オンライン接続して同期します。

3 Q03UDVCPUの設定
3.1 PCパラメータ設定

PCパラメータの内蔵Ethernetポート設定を以下のように設定します。

オープン設定のNo.3を以下のように設定します。

“設定終了”でPCパラメータを閉じます。

3.2 設定の書込み

オンラインから“PC書込”でパラメータとプログラムを書き込み、CPUリセットします。

3.3 通信プロトコルの作成

Molexの”EIP Tools”を使用してパソコンからQ03UDVCPUへUCMMメッセージを発行し、Wiresharkでキャプチャしたパケットの中身を解析して以下のような通信プロトコルを作成します。

Gx-works2のリモート操作でCPU動作モードを“Stop”にします。
通信プロトコル支援機能のオンラインから“ユニット書込”を選択し設定を書き込みます。

CPUリセット操作を行います。

3.4 プログラムの作成

「QnUCPUユーザーズマニュアル(内蔵Ethernetポート通信編):6.2 設定方法 」を参考に、通信プロトコルを実行するラダーを作成し書込みます。

4 動作確認
4.1 読み出し

NJ側の変数“Var01”の現在値をQ03UDVCPUから読み出します。
① コネクションオープン。
② プロトコル番号2“ListService”からプロトコル番号3“RegisterSession”を連続実行して“SessionHandle”を取得します。
③ プロトコル番号5を実行し、NJの変数“Var01”の現在値をD942に読み出します。
④ プロトコル番号10を実行し、NJとの接続を切ります。

4.2 書き込み

NJ側の変数“Var01”の現在値をQ03UDVCPUから書き込みます。
① コネクションオープン。
② プロトコル番号2“ListService”からプロトコル番号3“RegisterSession”を連続実行して“SessionHandle”を取得します。
③ 書き込みデータ格納アドレスD950に“0”を格納してプロトコル番号5を実行し、NJの変数“Var01”の現在値をTRUEにします。
④ 書き込みデータ格納アドレスD950に“1”を格納してプロトコル番号5を実行し、NJの変数“Var01”の現在値をFALSEにします。
⑤ プロトコル番号10を実行し、NJとの接続を切ります。

5 参考文献

三菱電機:FR-E800 取扱説明書(通信編).pdf
三菱電機:Q対応Ethernetインタフェースユニットユーザーズマニュアル(基本編).pdf
三菱電機:QnUCPUユーザーズマニュアル(内蔵Ethernetポート通信編).pdf
OMRON:NJ_NXシリーズ CPUユニット内蔵EtherNet/IPポート ユーザーズマニュアル

以上。