Circuit Simulator Applet #01 : Sensor Output & PLC DC Input Simulation

ELECTRICAL

「Circuit Simulator Applet」は、Web上で使用できるインストール不要の無料の電気回路シミュレータです。
本稿では、シンクロジック/ソースロジックの接地方式による違い、3線式センサのNPN/PNP出力、2線式センサの漏れ電流やブリーダ抵抗の効果をシミュレーションしてみます。

センサやDC入力ユニットの内部回路は簡略化しており、抵抗値など各素子の設定値も実際のものとは異なります。

1 スイッチをDC入力ユニット(プラスコモンタイプ)に接続(シンクロジック)
1.1 正常動作

スイッチを押すと、DC入力ユニットの内部LEDがONします。
スイッチ側から見ると電流が流れ込みます。(シンクロジック)

1.2 地絡発生時の動作

シンクロジックでの非接地、プラス接地、マイナス接地の違いをシミュレーションで確認します。
以下の動画の①の回路は「非接地」で、地絡してもDC入力ユニットはONしません。
以下の動画の②の回路は「マイナス接地」で、地絡するとDC入力ユニットがONしてしまいます。(誤動作)
以下の動画の③の回路は「プラス接地」で、地絡してもDC入力ユニットはONしません。

2 スイッチをDC入力ユニット(マイナスコモンタイプ)に接続(ソースロジック)
2.1 正常動作

スイッチを押すと、DC入力ユニットの内部LEDがONします。
スイッチ側から見ると電流が流れ出します。(ソースロジック)

2.2 地絡発生時の動作

ソースロジックでの非接地、プラス接地、マイナス接地の違いをシミュレーションで確認します。
以下の動画の①の回路は「非接地」で、地絡してもDC入力ユニットはONしません。
以下の動画の②の回路は「マイナス接地」で、地絡してもDC入力ユニットはONしません。
以下の動画の③の回路は「プラス接地」で、地絡するとDC入力ユニットがONしてしまいます。(誤動作)

3 三線式NPN出力(シンクロジック)のセンサをDC入力ユニット(プラスコモンタイプ)に接続
3.1 正常動作

センサの内部回路模擬用のスイッチをONしてセンサON状態にすると、DC入力ユニットの内部LEDがONします。
センサがONするとOUT端子に電流が流れ込むのがわかります。(シンクロジック)

3.2 地絡発生時の動作

センサ出力とDC入力ユニットの接続ラインに設けた地絡再現用のスイッチをONすると、センサOFFでもDC入力ユニットの内部LEDがONしてしまいます。(誤動作)
NPN出力(ソースロジック)は地絡したときに入力側が誤動作するので危険とされる状態です。

4 3線式PNP出力(ソースロジック)のセンサをDC入力ユニット(マイナスコモンタイプ)に接続
4.1 正常動作

センサの内部回路模擬用のスイッチをONしてセンサON状態にすると、DC入力ユニットの内部LEDがONします。
センサがONするとOUT端子から電流が流れ出すのがわかります。(ソースロジック)

4.2 地絡発生時の動作

センサ出力とDC入力ユニットの接続ラインに設けた地絡再現用のスイッチをONすると、センサON/OFFのいずれの状態でもDC入力ユニットの内部LEDはONしません。
PNP出力(ソースロジック)は地絡しても入力側が誤動作しないので比較的安全とされる状態です。

5 2線式センサの漏れ電流の模擬
5.1 2線式センサの漏れ電流

2線式センサ内部回路を動作させるための漏れ電流をシミュレーションで見てみます。
以下の動画では、漏れ電流の影響を模擬するためにセンサ内部回路に抵抗を追加しています。
この抵抗値を操作して漏れ電流を大きくすると、センサOFFでもDC入力ユニットのLEDがONする誤動作が起きます。

5.2 ブリーダ抵抗の効果確認

この誤動作の対策としてDC入力ユニットのフォトカプラに並列にブリーダ抵抗が入っています。
ブリーダ抵抗の抵抗値を小さくしていくとブリーダ抵抗の電流値が大きくなり、フォトカプラに流れる漏れ電流が小さくなってLEDが消灯します。

5.3 3線式センサの場合

センサ内部回路駆動用電源とOUT端子を共用している2線式とは異なり、3線式センサの場合は上記と同様に抵抗値を操作しても漏れ電流の問題はありません。

6 参考文献

Circuit Simulator Applet :https://www.falstad.com/circuit/circuitjs.html

以上。